社会貢献活動

患者のための薬局ビジョン

厚生労働省は、2015年10月、患者本位の医薬分業の実現を目的として、「かかりつけ薬剤師・薬局機能」を軸に、「健康サポート機能」「高度薬学管理機能」から構成される、患者のための薬局ビジョンを策定しました。
健康サポート薬局とは、かかりつけ薬剤師・薬局の機能に加えて、市販薬や健康食品、食事や介護などに関する相談にも対応できる薬局のことです。健康サポート機能をもつ薬局は、地域住民の主体的な健康維持や増進を積極的に支援する役割を担い、かかりつけ機能以外には下記のような取り組みを行います。

医薬品など安全かつ適正な使用に関する助言

健康の保持増進に関する相談を受付け、必要に応じた専門職種や関係機関への紹介

積極的かつ具体的な地域住民の健康サポート

地域の薬局への情報発信や取り組みの支援

健康の維持や増進に関する相談への対応と記録の作成

健康サポートに関する取り組みの実施(薬の相談会、禁煙相談、健診の受診勧奨、糖尿病予防教室、栄養相談会など)

健康に関するパンフレットの配布やポスターの掲示

薬局ビジョンは、立地から機能へ、対物業務から対人業務へ、バラバラから一つへ、を基本的な考え方に、かかりつけ薬剤師・薬局の今後の姿を提言したものです。「対物業務から対人業務へ」とは、専門性やコミュニケーション能力の向上を通じ、薬剤の調製などの対物中心の業務から、処方内容チェックや医師への疑義照会、丁寧な服薬指導、在宅訪問での薬学管理や健康相談など、患者・住民との関わりの度合いの高い対人業務へとシフトし、地域住民の健康増進を図ることへ取り組むことです。

特定非営利活動法人 医療教育研究所

特定非営利活動促進法は、特定非営利活動を行う団体に法人格を付与すること等により、 ボランティア活動をはじめとする市民の自由な社会貢献活動としての特定非営利活動の健全な発展を促進することを目的として、平成10年12月に施行されました。
医療教育研究所は、特定非営利活動法人として、「 保健、医療又は福祉の増進を図る活動」「社会教育の推進を図る活動」を目的として設立されました。主な事業は、e-ラーニング講座(メディカルナレッジ®)を通して、薬剤師の生涯研修のための最新の医学・薬学情報や公衆衛生、健康管理に関する情報を提供しています。
医療教育研究所は、厚生労働省が策定した「患者のための薬局ビジョン」推進に賛同し、薬剤師の医療人としての専門性やコミュニケーション能力の向上のための重要なスキルを習得できる機会として、「地域住民の運動支援ワークショップ」を企画しました。

「地域住民の運動支援ワークショップ」の意義

健康サポート薬局の来局者から「運動をしなければいけないのだけれど、何をすればいいかわからない!」「医師から筋肉を増やす運動をしなさいといわれても実際どんな運動をどれだけやればいいのかわからない!」といった相談が多い。

現場の薬剤師にとって、薬のプロフェッショナルとして病気や薬剤の相談に応じることはできるが、健康の維持や増進に関する情報やコミュニケーションスキルが不足している。

スポーツのプロフェッショナルである東京女子体育大学講師陣による「毎日取り組める運動」をテーマにした健康づくりに役立つ内容を実技と講義を通して指導いただくことで、健康サポート薬局の薬剤師の日常業務に活用することができる。また、薬剤師自身の健康にも寄与できる。

東京女子体育大学、千葉大学薬学部、医療教育研究所の3機関のコラボレーションにより、「患者のための薬局ビジョン」、「健康サポート薬局」の推進及び地域住民の健康増進という社会貢献活動に寄与することができる。

「地域住民の運動支援ワークショップ」の運営

東京女子体育大学、千葉大学薬学部、医療教育研究所、開催都市の大学薬学部、薬剤師会の共催事業として運営されます。

薬剤師(主にかかりつけ薬剤師、健康サポート薬局薬剤師)を対象とします。

原則年1回、秋頃の開催とします。

全国主要都市で毎年開催する予定です。

東京女子体育大学の講師陣がワークショップの講師として各地に赴きます。

第二回 地域住民の運動支援ワークショップ
開催日:
2023年10月15日(日)
開催地:
東北医科薬科大学 小松島キャンパス 体育館
住 所:
〒981-8558 宮城県仙台市青葉区小松島4-4-1
共 催:
東北医科薬科大学薬学部、仙台市薬剤師会、東京女子体育大学、千葉大学薬学部、医療教育研究所
第一回 地域住民の運動支援ワークショップ
開催日:
2022年11月20日(日)
開催地:
学校法人 藤村学園 東京女子体育大学 藤村スポーツセンター
住 所:
〒186-8668 東京都国立市富士見台4-30-1
共 催:
東京女子体育大学、千葉大学薬学部、城西国際大学薬学部、医療教育研究所